生活レベルの向上、将来不安の解消にお金の話は切っても切れないものですね。私は結構長いこと投資を細々と続けてきましたが、最近の株高には少し驚きです。いつまで続くのか若干の不安もあります。そんな中で、資産分散の意味で金(ゴールド)投資ってのも少し始めてみようかと思いました。
1. イントロダクション
金(ゴールド)はそれ自体が価値を持つ資産の一つです。現在では貨幣に対して相対的な価値を持っていますが、かつては金本位制という時代もあり、価値が無くなるリスクが非常に低い資産です。
金に投資するには、金の地金を購入することが思いつきますが、これは管理コストがかかってきますし、税金も面倒です。今は投資信託やETFが整備されているので、私はこれらの金融商品で金投資をしようと考えました。
投資信託は投資会社が資金を集めて、それを元手に投資を行うもの、ETFはそれを上場させて株のような形で取引を行うものです。
2. GLDMとは?
金を投資先とする投資信託、ETFで有名なものは下記になります。
タイプ | 名称 | 証券コード | 主な特徴 | 経費率(信託報酬) |
---|
ETF | SPDR Gold Shares (GLD) | GLD | 世界最大の金価格連動ETFで流動性が高い | 0.40% |
iShares Gold Trust (IAU) | IAU | GLDと同様に金価格に連動するが手数料が低い | 0.25% | |
SPDR Gold MiniShares (GLDM) | GLDM | GLDの低価格版で、より少額から投資可能 | 0.10% | |
Gold Bullion Securities (GOLD) 【日本上場】 | 1328.T | 東京証券取引所上場の金連動ETF | 0.55% | |
投資信託 | ゴールド・ファンド(三菱UFJ国際投信) | – | 金価格に連動し、積立投資が可能 | 約1.10% |
ゴールドマン・サックス金鉱株ファンド(日興アセットマネジメント) | – | 世界の金鉱株に分散投資 | 約1.76% | |
日本の投資信託やETFがあると何かと使い勝手が良いと思うのですが、今のところちょっと経費率で劣るものしかなく、海外ETFのGLDMが良いと思っています。
3. GLDMのメリット
GLDMのメリットは以下のようになります。経費率が安いことと少額投資が可能なこと(2024/11時点で約50USD、約7500円;と言ってもかなり急騰していますが、、)かと思います。
- 低経費率
- GLDMの経費率は0.10%と、他の金連動ETF(例:GLDの0.40%)に比べて非常に低いです。経費率が低いため、運用コストの負担が小さく、長期保有した場合のコスト節約につながります。
- 少額から投資可能
- GLDMは「MiniShares」という名前が示す通り、GLDと比較して1株の価格が安いため、少額から金への投資を始めやすいのが特徴です。これにより、初めて金投資を行う投資家や小口で分散投資をしたい方に適しています。
- 高い流動性
- GLDMは、SPDRシリーズに属しており、取引量が多く流動性も高いため、売買が容易です。市場での人気も高く、金の価格変動にほぼリアルタイムで連動します。
- ポートフォリオのリスク分散
- GLDMを利用することで、金の現物に近い資産をポートフォリオに組み入れることができます。金はインフレに強く、株式や債券とは異なる動きをすることが多いため、リスク分散の手段として有効です。
- 簡便な管理
- GLDMは金の現物を保有する代わりに、ETFという形で証券口座から手軽に売買が可能です。これにより、金の保管や保険にかかる手間が省け、リスクや管理コストも抑えられます。
4. GLDMのリスクと注意点
GLDMのリスクです。価格の変動は投資商品であるからには当然ですが、このところ(2024年)はかなり急騰しているのは少し気になるところです。本来、株式価格との相関性が低いと言われていますので、バランスと取るための投資になるかと思います。
あと、為替について、円高になると円建て価格が下がります。そういう意味で円建て商品も考えたのですが、よく考えると金価格がロンドン市場のようなので、円建てにしたところであまり意味ないかと思っています。
- 金価格の変動リスク
- GLDMは金の価格に連動するため、金価格の変動リスクを直接的に受けます。金価格は世界経済や金利動向、地政学的リスク、為替レートなどの影響を受けやすく、特に短期的には大きな値動きをすることがあります。価格が急落すると、GLDMの価値も急速に下がる可能性があります。
- 為替リスク
- GLDMは米ドル建てのETFであり、外国為替市場での米ドルと日本円の変動の影響も受けます。日本の投資家が円で投資した場合、円高になると米ドル建ての価値が下がり、GLDMのリターンが減少するリスクがあります。為替リスクに対するヘッジがないため、円安・円高の影響を直接的に受ける点には注意が必要です。
- インカムゲインがない
- GLDMは金の価格に連動するため、配当金などのインカムゲインはありません。これは金自体が資産としての収益(利子や配当)を生まないためです。そのため、価格が上昇しない限り投資リターンは得られず、資産運用としては値上がり益(キャピタルゲイン)頼みの性格が強いです。
- コストの積み重ね
- GLDMの経費率は0.10%と低めですが、長期保有した場合、経費が毎年かかるため、資産価値に少しずつ影響を与えます。GLDMが直接金を保有しているため、金の保管や管理に伴う費用が発生し、長期的にはこれがコストとして積み重なります。
- 流動性リスク(大幅な取引が集中する場合)
- GLDMは流動性が高いETFではありますが、急激な市場変動や市場の混乱時には取引量が偏る可能性があります。特に金融危機や急激なインフレ、金利上昇のような環境では、投資家の売りが集中することがあり、希望する価格での売却が難しくなる可能性があります。
5. GLDMの購入方法
GLDMの購入は証券界社経由となります。私はマネックス証券で購入していますが、米国株口座を作れる会社ならどこでも買えると思います。
まだ、始めたばかりなので金額は小さいのですが、全資産の10%程度を上限に保有するのが良いみたいでして、徐々に買い増し中です。今はとにかく急騰しているので、早く買った方が良いのか、少し待った方が良いのか悩み中です。
6. まとめ:GLDMはどんな投資家に向いているか
GLDM(SPDR Gold MiniShares Trust)は、以下のような投資家に向いています:
- インフレ対策や資産のリスク分散を求める投資家:金は伝統的にインフレや経済不安に強い資産とされ、GLDMを通じて金をポートフォリオに加えることで、株式や債券とは異なる値動きを持つ分散効果が期待できます。
- 少額から始めたい初心者や長期投資家:GLDMは1株の価格が安く、経費率も低いため、少額からの長期投資に適しています。金への分散投資を少額で手軽に始めたいと考える投資家におすすめです。
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